「結婚式を挙げたい、けど貯金もないし…」
「ご祝儀払いって聞いたことあるけど、失礼じゃないだろうか…」
という悩みをお考えの方も多いのではないでしょうか。
そこで、これまで結婚式を3,000組以上プロデュースしてきた zerokonの現役プランナーが、ご祝儀払いをする際の手順やメリット・デメリットを徹底的に解説します。
結婚式では約2週間前に料金をすべて支払う「全額前払い」が一般的です。それに対して「ご祝儀払い」とは、結婚式当日にいただいたご祝儀で料金を支払う方法です。
全額前払いでは、結婚式にかかる予算を事前に用意する為、ブライダルローンを組まないといけなかったり、親御さまや周りの方に借りないといけなかったりと大変ですが、ご祝儀払いであれば当日までに無理な貯金も必要ありません。
この記事を読めば、ご祝儀払いの具体的な手順や支払いタイミングが分かり、当日必要な予算も明確になるので結婚式の費用においての不安が解消されます!
またご祝儀で賄えなかった予算の用意方法や算出方法も解説しますので、今後お二人が負担しないといけない金額も明確になります。
ご新郎新婦さまの新たな今後の生活も含め安心した結婚生活のスタートをきれるよう願っております。
目次
1 ご祝儀払いのメリット/デメリットを徹底解説
今、多くの新郎新婦が利用している「ご祝儀払い」。
そのご祝儀払いにはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。詳細をご紹介します。
1 ご祝儀払いのメリット/デメリット
「貯金が無くても結婚式が挙げられる!」とお二人の不安が解消されるご祝儀払いですがメリット/デメリットもあります。
それぞれを詳しく解説します。
メリット① 多額の貯金が不要
ご祝儀払いをした際、当日いただけるご祝儀から費用の支払いをする為、事前に多額の「貯金が不要」になります。
結婚式の費用は今300万円ほどと言われておりますが、結婚式以外にも「新婚旅行」や「引っ越し」に多額の費用が必要で結婚式だけに300万円ほどの予算を事前に貯金するのはかなり大変です。
「本当は旅行に行きたかったけど、結婚式のほうが重要だから諦めよう…」
「本当は海外に行きたかったけど、国内でがまんしておこう…」
結婚式の為に、新婚旅行を妥協したといった声も少なくありません。
結婚式の為の貯金が不要になることで他に必要な費用に貯金を充てることが可能になります。
メリット② 家族からの支援やブライダルローンを組まないで済む
貯金がないが事前に料金を支払う場合、「親から借りる」もしくは「ブライダルローンを組む」という選択肢があります。
ただ、それぞれで以下のようなデメリットがあります。
▼親から借りる場合
・両家の負担金額で揉めてしまう
・お二人の結婚式なのに親の意見に逆らえない
▼ブライダルローンを組む場合
・返済に利子がかかってしまう
どちらも新生活が始まって返していくお金になりますので、負担になってしまうでしょう。ご祝儀払いにすることによりお金を後々返していく必要が無くなります。
デメリット① 当日現金を用意しないといけない
ご祝儀払いの場合、「当日料金を支払う方法」と「後日料金を支払う方法」があります。「当日料金を支払う方法」では、ご祝儀が足りない可能性がある場合、現金の用意が必要です。
あくまでご祝儀は「お祝いの気持ちを包んだ金額」になるので確実な金額は当日まで分かりません。当日払いの場合はいただけるご祝儀金額を予測し、足りない可能性がある場合は現金の用意が必要になります。
結婚式場は現金の管理は担ってくれない所が多いため、新郎新婦で何十万円ものお金を当日管理をする必要があります。
ただ、まれに「後日料金を支払う方法」をとっている会場があります。後日料金を支払う方法だと、ご祝儀と不足分をまとめて後日振込みができるので当日現金の管理が不要です。
現金を当日管理するのが怖い場合、後日支払いが可能な会場やサービスをリサーチするといいでしょう。
デメリット② 当日ご祝儀を急いで開けないといけない
ご祝儀払いをする場合、当日いただいたご祝儀を当日に開封する必要があり大変です。
結婚式が終わった後は疲労感もある中、一つひとつのご祝儀袋を開けるのには労力がかかります。且つ、式場に寄っては「何時までに」と時間に制限があるケースもあるため急いで開封をしその場で数えて支払いをしないといけません。
バタバタしてしまい、「誰からいくら包んでもらったか分からなくなってしまった」なんてケースも…
当日余裕を持って支払いが出来るよう、事前に親御さん等、お手伝いしてもらう人員を確保しておくと安心でしょう。
デメリット③ 選べる会場が少なくなってしまう可能性がある
結婚式での一般的な支払い方法は「全額前払い」となるため、選べる会場が少なくなってしまいます。実際、今7割の結婚式場が全額前払いでの対応です。
また、支払い方法は結婚式場のホームページだけではなかなか分からず、見学に行って3時間程話を聞いてから「ご祝儀払いは難しい」と言われてしまうケースも…
事前に問い合わせをしたり情報収集をしてから結婚式場へ相談へ行きましょう。
2 こんな方はぜひ!ご祝儀払いを選ぶべきケース
では実際にはどんな方が「ご祝儀払い」を選択されるのでしょうか?
▼こんな新郎新婦におすすめ!
・おめでた婚での結婚
・学生結婚、新社会人での結婚
・新婚旅行に予算をかけたい方
・新居を購入する方
それぞれの例をご紹介します。
例① おめでた婚での結婚
妊娠が分かって結婚式を挙げるとなると一番心配なのは予算のことです。
これから子どもが生まれて必要となる費用、更に「結婚式のお金」となると かなり多額の予算の用意が必要になります。
子どもが生まれて落ち着いてから結婚式はあげようとなると、2~3年後の結婚式になってくることも。ご祝儀払いが可能なことによって、後伸ばしにせずに結婚式を挙げることができます。
例② 学生結婚、新社会人での結婚
学生での結婚や新社会人では、なかなか貯金は難しいですよね。結婚式が全額前払いとなると、結婚式は貯金が溜まってからじゃないと難しい…と結婚式が3年後、ということになってしまうことも。
ご祝儀払いが可能なことによって、貯金が貯まるまで結婚式を保留にしないでよくなります。
例③ 新婚旅行に予算をかけたい方
結婚式の予算平均が300万円くらいといわれている中、貯金が200万円くらいあっても新婚旅行で100万円くらいは使用したい方は、結婚式自体を諦められたり、新婚旅行を妥協するような選択肢になってしまいます。
結婚式の資金をご祝儀払いにすることによって事前に300万円もの予算の用意が不要になりますので、新婚旅行に予算をかけたい方におすすめです。
例④ 新居を購入する方
結婚生活を始めるに当たり、家関連に費用がかかってきます。
新居を購入する頭金 約220万円
引っ越し業者費用 約7万円
その他(家具・家電・インテリア) 約77万円
全てで約300万円ほどといわれております。新居をご購入する場合はそれだけで多額の費用が必要になります。
プラスご結婚式で事前に予算が必要となるとかなり負担になってしまいます。ご祝儀払いをすることによって、貯金を崩す必要がなくなるので安心です。
3 ご祝儀払いをしない方がいいケース
とても便利なご祝儀払いですが、逆におすすめしない例も紹介します。
・結婚式の貯金が十分にある人
・当日結婚式の後に時間の余裕が持てない人
例① 結婚式の貯金が十分にある人
結婚式の貯金が事前に十分にある人はご祝儀払いにすることによって逆に手間が発生します。
前文でも紹介しましたがご祝儀払いは当日現金を管理する必要がありますので、余裕がある場合は事前に支払っておくほうが安心でしょう。
例② 当日結婚式の後に時間の余裕が持てない人
ご祝儀払いにすると、当日結婚式の後にご祝儀を開封する時間が必要です。厳重に包んであるご祝儀を一つ一つ開封していくのにはかなりの時間を要します。
当日結婚式の後に急ぎの用事がある人は事前に支払っておくと安心でしょう。
2 これでばっちり!ご祝儀払いの4つのステップ
それでは実際にご祝儀払いをする際、どんな手順で準備を進めていくのか詳細を解説します。
それでは1つずつ細かく見ていきましょう
ステップ1 招待するゲストの名前と関係性を書き出そう
自分たちの結婚式に招待したいゲストの名前と関係性を書き出し関係性別の人数を数えましょう。
友人…○名
親族…○名
上司…○名
同僚…○名
関係性で分けることにより、整理がしやすくなります。
ステップ2 貰えそうなご祝儀を計算しよう
ご祝儀払いにおいて当日いただけるご祝儀の額はとても重要です。
事前にしっかり計算をしておきましょう。ステップ①で分けた関係性により貰えるご祝儀の平均は以下となります。
友人 3.0万円
親族 6.7万円
上司 3.7万円
同僚 3.0万円
それぞれの人数に表の金額を掛けて貰えそうなご祝儀の算出をしましょう。以下の表の空欄に数字を入れ込めば簡単に算出が出来ます。
ステップ3 負担できそうな金額を考えよう
ご祝儀で賄えない部分が結婚式の「自己負担金額」になります。
ご祝儀+自己負担金 = 結婚式で使える予算
になるので、負担できる金額もお二人で先に話をしておきましょう。
ステップ4 予算に見合う式場やサービスを探そう
ご祝儀の金額と自己負担できそうな金額が決まったら実際に式場やサービスを探しましょう。ご祝儀払いが可能な会場をスムーズに探すなら、結婚式の総合検索サイトや相談デスクがおすすめです。
相談デスクではプランナーから希望をヒアリングされる際「ご祝儀で支払いが可能な会場」と希望を最初に伝えましょう。もしくは「ご祝儀払い」を可能と出しているサービスを利用することで会場が探しやすくなるでしょう。
3 ご祝儀払いをする際の4つの注意点
貯金が不要な為、無理に大金を事前に用意する必要がないご祝儀払いですが、気をつけておいたほうがいい注意点がいくつかあります。詳細をそれぞれご紹介します。
事前に注意点の確認をしっかり行い、万全な準備で結婚式を迎えましょう。
注意点1 ご祝儀は地域によって異なる
ご祝儀の平均が地域によって異なるのはご存知でしょうか?特に結婚式のご祝儀が大きく異なる地域は【北海道と沖縄】です。
それぞれのご祝儀の違いの詳細を確認した上で、ご祝儀の計算を行いましょう。
▼北海道のご祝儀【平均1.5万~1.8万円】
北海道で結婚式の費用は会費制が主流です。全体の80%が会費制です。
そのため、結婚式に参列する際のお祝い金は【1.5万~1.8万円】が相場となっています。
▼沖縄のご祝儀【平均1万円】
沖縄ではご祝儀制が一般的となっておりますが、平均の費用は【1万円】です。
もしお二人の出身地が沖縄や北海道の場合、ご祝儀の金額は地域に合わせた金額で計算をしましょう!
注意点2 夫婦は2人で5万円!夫婦参列ゲストが多いケース
一般的にご祝儀は大人の場合一人3万円が相場と言われていますね。ただ、夫婦で参列の場合はそうではありません。
夫婦で参列される場合はお二人で【5万円】が相場です。単純に相場の3万円×2人で計算をすると6万円になりますが、結婚式では割り切れない奇数が良いとされるので、この場合は【5万円】が相場となります。
もし、参列されるゲストが夫婦で参列される方がいる場合は、一人【3万円】という計算ではなく【2.5万円】で計算をしましょう。
注意点3 披露宴中は現金の管理が出来ない
ご祝儀払いの際、当日足りなかった時の為に現金の用意が必要になってきます。数十万円の現金を当日持参することになりますが新郎新婦は現金の管理が出来ません。
当日、新郎新婦は挙式のリハーサルや撮影などとても忙しく現金を気にかけていることは不可能です。当日は親や兄弟等、信頼できる人に預けておきましょう!
注意点4 全額後払いできる訳ではない
ご祝儀払いに対応をしている会場・サービスでも結婚式当日に「全額払い」という訳ではありません。
内金(申込金)が基本的には発生をしてきます。内金とは、予約金のことで正式な契約に必須となってきます。内金は5万円~15万円が相場で、このお金は結婚式の一部として充当ができます。
「ご祝儀払いが出来るから安心!」ではなく、事前に発生する「内金がいくらになるのか」も合わせて確認をしておきましょう。
4 結局いくら用意すればいい?自己負担金の相場と準備のコツ
「見積もりの総額」から「ご祝儀」を引いた金額が新郎新婦が負担する「自己負担金」になります。
一番気になるのは自己負担の金額ですよね。自己負担金額の平均や用意の方法をお伝えします!
1 自己負担金の平均は117万円
ご祝儀でまかなえなかった自己負担金額の平均は「117万円」です。
招待する人数やどれくらい装飾や演出に費用をかけるかにより、金額が上下します。
▼自己負担金額の計算方法
結婚式の総額-(ご祝儀+親からの援助)=自己負担金
2 自己負担金はご祝儀+30万円でOK
自己負担金は見積もりからご祝儀を引いた金額ですが、少し多めに用意をしておきましょう。
プラス30万円あれば安心です。
いただけるご祝儀はあくまで「お祝い金」です 。当日まで確実な金額は分かりません。
思っているよりご祝儀が少ない事や、ゲストの急な欠席が起きてご祝儀が集まらないケースも。余裕を持って30万円ほど用意をしておき、足りなかった時の為に備えましょう。
3 自己負担金は前日までに用意しよう
自己負担金は前日までに現金で用意をしておき、当日は親等の信頼のおける人に預けておきましょう。
当日の用意になると土日で銀行の引き落とし金額に限度があったり、アクシデントが起きる可能性があります。
急遽周りの人に借りないと…なんてことも。前日までに自己負担金は用意をしておき、安心できる状態で当日を迎えましょう。
5 自己負担金額を抑える3つの方法
費用が心配なら、そもそも自己負担金を抑える方法も押さえておきましょう!3つの予算を抑える方法をご紹介します。
方法1 招待状や席札はオリジナルアイテムを持ち込もう
招待状や席札等の結婚式で使用するペーパーアイテムは費用を抑えるポイントです。かつ、自分たちの手作りにすることでお二人らしさを演出できて一石二鳥になります!
節約の方法は
・式場外部の業者で安く作成してくれるところを探す
・自分でデザインだけを作成し、印刷を業者にお願いする
…等の方法があります。
ゲストの名前を間違えたりすると失礼になりますのでしっかりとチェックをした上で依頼をしましょう!
▼抑えられる平均金額
例)60名の場合
式場から手作りにすることにより【約6.3万円】抑えることが可能です。
方法2 装飾は生花じゃなくてOK!おしゃれアイテムで節約
結婚式で特に装飾にお金がかかってしまうのは装花です。装花以外の物を活用し、おしゃれに自分たちらしい空間を演出しましょう。
▼装花以外で活用するといいアイテム例
・キャンドル
・造花の花びら
・鏡
・洋書
・リボン
・貝殻
…等
自分たちの創りたいイメージを固め、コンセプトに合った装飾を考えましょう!
▼抑えられる平均金額
ゲストテーブルの平均金額は1卓【5,000円】
10テーブルの場合【5万円】もの費用がかかります。
他のアイテムは「100均」でも入手出来るものが多いので他のアイテムを活用しましょう!
方法3 演出はアイデア次第で節約可能
結婚式の演出はお金をかけず行うことも可能です。お金のかかってしまう演出、かからない演出を把握し、やりたいことを話しましょう。
▼予算が比較的かかる演出
・ビールサーバー
約5万~6万円
・鏡開き
約6万4千円
・プロジェクションマッピング
約5~30万円
▼予算が比較的かからない演出
・似顔絵大会
約3,000円~5,000円
・サンドセレモニー
約1万円
・ドレスの色当てクイズ
約3,000円~7,000円
お金をかけずともゲストが楽しめる演出を考えてみましょう!
6 お車代まで含めた全予算にコミットするzerokon
zerokonではお車代やお礼代等も含めた結婚式にかかる全予算にコミットして提供をしています。結婚式にかかってくる金額は「見積り金額」だけではありません。
見積り金額以外にかかる結婚式の予算「お車代」と「お礼代 」も結婚式の費用。
遠方の方にお支払いする「お車代」や受付やスピーチをお願いした方にお渡しする「お礼代 」。この金額を見逃してしまった場合、よくよく計算したら「予算オーバー…」なんてことになってしまいます。
・遠方のゲストがいた場合、どれくらいのお車代がかかるの?
・スピーチをお願いした上司にはどれくらいお礼を渡したらいいの?
プロのプロデューサーが不安を徹底的に解消します。
zerokonではお二人のご結婚式で貰えるご祝儀の計算、お二人の予算の検討、見積り以外にかかってくるお車代やお礼代まで全ての費用の計算をしたうえで「予算内」に収めるご結婚式の提案を行っております。
結婚にかかってくる費用は結婚式以外でもたくさんあります。
結婚式にかかる費用を「予算内」に収めることによって今後のお二人の結婚生活に大きくプラスになります。
結婚式を1日だけのセレモニーでは無く、今後のお二人の為に挙げていただきたいと私は思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は結婚式のご祝儀払いについてご紹介をしました。
要点をまとめると
・ご祝儀払いは事前に大金を用意しなくていいので負担が少ない
・ご祝儀の計算にはいくつか注意が必要
・自己負担金額を抑える方法もいくつかある
この記事を参考にお二人のご結婚式の不安が取り除けることを願っています。