「結婚式では感謝を伝えたいけど、どんな演出が良いのだろう…」
「手紙や動画ってありきたりじゃないかな?」
「自分たちらしい感謝の伝え方ってなんだろう…?」
結婚式のテーマは「感謝」に決まったものの、具体的な表現方法を考える事が難しいと感じていないでしょうか?
結婚式の準備がスタートすると、決めることが山のようあり、仕事も新生活の準備も大変。「そうまでして結婚式を挙げる意味ってなんだっけ?」「私たちらしさって何だっけ?」と行き詰まってしまったり、お二人で考える時間もなかなか取れないですよね。
今回は過去3000組以上の結婚式をお手伝いしたプロデュース会社が運営する「zero wedding」が実践している、感謝がテーマの結婚式のつくり方を徹底解説します。
現役プランナーの私が実際に行っている手順を、ご自宅でも実行できる4ステップにしてご紹介をします。お二人の生い立ちのヒアリングから演出に落とし込むまでを事例をもとに解説します。
自分たちらしさの表現方法から参列できない方への感謝の伝え方、20年後も色褪せない演出まで様々な感謝の表現方法をお伝えします。
「ほんとに参加してよかった」
「こんなに想いが伝わった結婚式は初めてだった」
と、式が終わってからより一層ゲストとの絆が深まる結婚式になるでしょう。
この記事を読んでいただいた後の、スムーズな結婚式準備になることは間違いありません。お二人もゲストも忘れられない結婚式をつくっていきましょう。
目次
1 これで伝わる。感謝をテーマにした結婚式の作り方
さっそくですが「感謝をテーマにした結婚式のポイント」をご紹介します。誰でも簡単に出来るステップですのでご安心ください。
STEP1 感謝を伝えたい相手の名前を書き出す
まずは感謝を伝えたい相手の名前を思いつく限り書き出してみましょう!
「招待状もまだ、出していないのに…」
「このゲストは来てくれるのかな?」
など、準備をスタートしたばかりのお二人は不明点も多いかと思いますが、まずは書き出して見ることが重要です。招待したい大切なゲストの表情や想いを具体的に思い浮かべることで、自分でも気づいていない感謝の気持ちに気づくことが出来るからです。
STEP2 相手とのエピソードを書き出す
STEP1で書き出した人とのエピソードを書き出していきます。
感謝を伝える演出は数多くありますが、最も大切なのは「その人のどんなところに感謝を感じているか」ということです。以下の例のように具体的なエピソードを思い出してみましょう。
□伝えたい相手
お姉ちゃん
□エピソード
新郎との悩みは、思い返せば学生の頃からいつもお姉ちゃんに相談に乗ってもらっていた。彼と別れるかどうか悩んでいた時に背中を押してくれたし、プロポーズを受けたときも1番最初に伝えたのはお姉ちゃんだった。
昔の写真を見たり、メッセージのやり取りを遡ったり、具体的にシーンを思い出しながら描いていきましょう。
大きな出来事で無くても大丈夫です。遡る中で印象的なエピソードを書き出してみましょう。
STEP3 いつ、どこで感謝を伝えるかを考える
伝えたい相手とそのエピソードが具体的になったら、どうやって感謝を伝えるかを考えていきましょう。
結婚式の中で演出を決めていく上では、【タイミング】と【シーン】を具体的にイメージしていきます。
【タイミング】
結婚式では、披露宴のみならず色々なタイミングで演出を入れる事が出来ます。
①挙式前
②挙式後
③受付
④披露宴中
⑤披露宴後
【シーン】
①新郎新婦の控室(ブライズルーム)
②親族控え室
③ゲスト控え室
④受付
⑤挙式会場
⑥披露宴会場
⑦お見送り場所(ロビー等)
一口に感謝を伝えるといっても、一対一で伝えるのとみんなの前で伝えるのとでは、緊張感も言葉選びも変わりますよね。どんな場にしたいのか、ゲストにどんな気持ちになってほしいかを考えながら決めていきましょう。
▼第2章では実際に感謝を伝えた新婦様のエピソードをご紹介しております。【タイミング】や【シーン】を考える際の参考になるかと思います。
STEP4 プランナーに希望を伝える
最後はSTEP3までに出してきたものをプランナーさんに伝えていきます。
□伝えたい相手の名前
□相手とのエピソード
□いつ、どこで感謝を伝えるか?
この3つを伝えた上で「その会場で実現可能かどうか、注意事項はないか?」をプランナーさんに確認しましょう。
やりたい演出を考えても、会場では施設の都合上、実現できないことなどもあります。注意事項なども合わせて聞いておくのがポイントです。
2 事例をもとに感謝の伝え方を解説
ではここから事例に基づいて、感謝の伝え方や演出ができるまでをご紹介していきます。
STEP1 伝える相手は「新婦→お父様」
今回ご紹介するのは、私が担当したお客様。50名のゲストが参列され、挙式披露宴を行った新郎新婦様です。
お二人のテーマは「感謝」で、具体的にどんな人たちに伝えたいかをヒアリングしていくと、新婦様が最も感謝を伝えたい相手が「お父様」でした。
もちろんご友人やご親族の方に伝えたい感謝もあるものの、思い入れの強さでいうとやはりお父様にフォーカスして伝えていくことになりました。
STEP2 新婦とお父様のエピソード
新婦様に幼少期からの記憶をさかのぼってもらい、お父様とのエピソードを振り返ってもらいました。
物心ついたときには難聴だった父。小さい頃は父の主宰する手話サークルのイベントに連れていってもらいました。
そこで父から手話をたくさん教えてもらい、「森のクマさん」を手話で歌う姿を見て、喜んでもらえた記憶が印象的でした。
大人になってからは面と向かって話しをすることがなくなり、あらためて父に感謝の想いを伝えたいと思いました。
STEP3 いつ、どうやってお父様に感謝を伝えるか
□タイミング
今回は「披露宴の最後」にすることにしました。
二人きりの場や挙式中という選択肢もありますが、家族をはじめるにあたって「ゲストの前でもお父様へのお気持ちを伝えてもらう方がよい」と考え、披露宴の最後をご提案しました。
披露宴の最後であれば、ゲストもお食事を楽しんだ後に落ち着いた気持ちで聞くことも出来るということをふまえ、このタイミングにしました。
□どうやって
「新婦様からの手紙」に「手話を添えて読み上げる」ことをご提案。
奇をてらった珍しい演出ではなく「お手紙」というシンプルな手段にしたのは、新婦様のお気持ちをまっすぐに伝えるためです。
そこに幼少期に手話を覚えてお父様に喜んでもらったエピソードを交えるご提案をしました。
お母様や他のゲストの皆さんにも見届けられながら感謝の気持を伝えるのは恥ずかしいとおっしゃる方もいらっしゃいますが、やはりストレートなメッセージは感動的でとても微笑ましい演出です。
3 結婚式で感謝を伝えるおすすめ演出
他にも感謝をテーマにした事例はたくさんあります。
演出1 挙式前にご両親だけのお手紙を
ゲストが挙式場に参列する前に、お二人と両親だけの時間をつくりお手紙を読み上げる演出です。
挙式前に行うメリットは、
□挙式場の厳かな雰囲気の中で行える
□恥ずかしがり屋な方も気兼ねなく伝えられる
という点です。
また新たな家族としての人生の歩みだす結婚式の始まりに、ご両親への感謝の気持ちを伝えることで感動的な演出になります。
演出2 オリジナルバージンロードに今までの思い出と写真を
出典:https://f3193.net/journal/archives/3722
バージンロードは花嫁の過去・現在・未来の人生を表していると言われています。そんなバージンロードの意味をより感じることのできる演出です。
一歩一歩踏みしめて歩くバージンロードに今までの写真があることにより、その場面を鮮明に思い出すことが出来ます。
たくさんの想い出に包まれながら祝福してくれるゲストの笑顔。今までの人生で感謝を伝えたい人の写真を入れて言葉だけでは伝えきれない想いを乗せて歩くことが出来ます。
演出3 ゲストみんなに「ありがとう」を入れた席札メッセージ
見たことがある演出かもしれませんが、王道の演出であるがゆえに感謝はしっかり伝わります。
ポイントは「お二人の直筆」という点。大人になるとなかなかお手紙を書いたり、見ることが少なくなりますよね。時間はかかりますがお二人の想いはその分伝わります。
日々の小さいありがとうを大切にしたいお二人や感謝を伝えたい人を絞りきれないお二人にオススメです。
そしてその後も残るプレゼントになるのも良いですよね。
直接言葉に出来ない恥ずかしがり屋のお二人にもピッタリの演出です。
演出4 当日編集エンドロールで感謝を伝える
当日編集エンドロールとは、披露宴のクライマックスで当日撮影した映像をその場で編集して披露宴のエンドロールとして流す演出です。
友人として結婚式に参列したり100組以上の結婚式を見てきた私でも、毎回感動する演出で、ゲストにとって最も印象に残るクライマックスのシーンで感謝を伝えることが出来ます。
感謝の気持ちをその日1日を振り返ってもらいながら伝えることが出来ますし、結婚式当日にかわされた感謝も映像に収められ何倍にも感謝の気持ちが伝わる演出です。
4 一生忘れられない結婚式を創るならzero wedding
感謝をテーマにした結婚式の創り方をお伝えしましたが、
感謝がゲストに伝わり、一生心に残る結婚式を創っていきたいですよね。
そこで、結婚式の本質を追求している「zero wedding」が推奨する
一生忘れられない結婚式の創り方のポイントをご紹介します。
POINT1 人生を振り返り、大切にしたい想いを言葉にする
結婚式の本質は「家族をはじめる場」であり、全く異なる人生を歩んできた「一人」どおしが出会って「二人」となり、覚悟と意思をもって「家族」という一つのコミュニティを築いていくスタート地点です。
まずはお互いの人生を幼少期から振り返っていきます。
□どんなことにワクワクしたのか?
□どんなことに後悔したのか?
□その結果、何を大切に生きてきたのか?
□そしてこれから、何を大切に生きていくのか?
即答できない質問ばかりですが、だからこそ結婚式という機会を通して自分に真正面から向き合う時間をつくってもらいます。
結婚して「家族」になるとはいえ「自分の人生」であることに違いありません。自分が大切にしたい想いを自覚することが、家族の軸を見つけていく出発点になります。
POINT2 お互いの人生を共有し、互いの価値観を理解する
自分の大切にしたい想いを言葉にできたら、次はお互いにそれを共有します。
パートナーにとって大切な人は結婚すれば自分にとっても大事な人になります。家族になるということは、お互いの大切な人を自分にとっても大切にしていくという事です。
それぞれの歩んできた人生を共有しながら、大切にしたい想いも一つにしていきます。
POINT3 家族としての価値観を一つの言葉にする
最後に「家族」としての軸や価値観を一つの言葉に昇華していきます。
お互いの価値観をもとにして、
□お二人が大切にしてきたこと
□お二人で大切にしていきたいこと
を一つずつ言葉にして、家族のコンセプトを描いていきます。
長い夫婦生活において原点となる場所であり、ここで言葉にした家族コンセプトをもとに、それを表現する場所としての結婚式場や演出、アイテムなどをゼロベースでご提案していきます。
別々の人間が「家族」という一つの存在として生きていくのは煩わしさもありますし、時として意見のすれ違いもけんかも起きるものです。
そんな過酷なものでもあるからこそ「あえて家族になる意義」を言葉にし、「家族をはじめる場」としての結婚式が必要ではないでしょうか。
5 まとめ:感謝の想いは、人生の中にこそ。
結婚式はテーマを決めなくても執り行なうことは可能ですが、あえて大切なゲストと時間を共にするからこそ「どんな想いを、誰に伝えたいか?」が大切なのではないでしょうか。
今回ご紹介したポイントをまとめると、
感謝がテーマの結婚式のつくり方
- STEP1 感謝を伝えたい相手の名前を書き出す
- STEP2 相手とのエピソードを書き出す
- STEP3 いつ、どこで感謝を伝えるかを考える
- STEP4 プランナーに希望を伝える
結婚式を機会に、これまでの人生を振り返ったりお互いの恩人を伝えあったりして、お二人もゲストも忘れられない結婚式をつくっていきましょう。
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