また、結婚式費用はお互いの貯金額や両親からの援助金など「だれがいくら負担するのか」話し合う必要が出てきます。
結婚式準備で以外に多い費用トラブルを未然に防ぎ、スムーズに負担割合を決める方法を16項目のチェックリストに落とし込みました。
費用の悩みを数多く解消してきた実績と、株式会社スキナが実際にプロデュースした3000組以上の結婚式のデータをもとに手順を書きだしているので、結婚式の予算設定やご祝儀額のシミュレーションがとても現実に近い形で行えます。
また、費用負担について今後起こりうるトラブルパターンとその解消法も事前にお伝えしますので
結婚式費用の相場やおすすめの費用負担方法、パートナーや両親と負担割合を決める手順まで約5分で読めて実践できる内容になっています。
ぜひ結婚式費用の不安を解消し、いざ結婚式準備を進める時に活用していただければと思います。
1 結婚式費用を新郎新婦が全額負担する必要はない
結婚式費用の総額は平均362.3万円(ゼクシィ結婚トレンド調査 2020より)
3時間の結婚式にこんなに費用がかかるの!?と驚く方も多いと思います。
ただ、まずは安心してください。この総額を全てふたりの予算から支払う必要はありません。では結婚式費用は一般的にどうやって支払うのか具体的にお話します。
1-1 結婚式は「ご祝儀+援助金+自己負担」で支払うのが一般的
結婚式費用は一般的に
・ご祝儀
・両親からの援助金
・自己負担金
この3種類の費用で支払います。
結婚式の総額のうち約60%をご祝儀で支払い、残りの約40%を両親の援助金や自己負担金で支払う形が一般的です。
ふたりの自己負担金はご祝儀額と援助金がそれぞれいくら集まるかによって大きく前後し、一般的には 154.6万円支払っている新郎新婦が多いです。(ゼクシィ結婚トレンド調査 2020 P9)
1-2 ご祝儀で総額の半分を支払うことができる
ご祝儀額は、一般的に総額の約60%を賄う金額が集まります。
ゲスト1人あたりの平均ご祝儀額は「3万円」と言われており、招待するゲストが多くなるほど集まるご祝儀額は大きくなります。
ただ、実際のご祝儀額はゲストとの間柄によって金額が大きく変わるため、一律3万円でシミュレーションをすると後々大きな誤差が発生します。
実際にブライダルフェアなどで見積もりを作ってもらった方は、ゲスト1人当たり3万~3.2万円でシミュレーションをした方が多いのではないでしょうか。
この後第3章では、プランナー直伝のご祝儀シミュレーション方法をお伝えします。
1-3 70%以上の新郎新婦が親から援助してもらっている
これまでに結婚式を挙げた新郎新婦の半数以上が両親からの援助金を受け取っています。
実際の金額は家庭によって大きく差はでてくるものの、娘や息子の結婚式のために貯金をしている親は多いようです。
ちなみに援助額の平均額は172.1万円です。(※ゼクシィ結婚トレンド調査 2020 p10-11より)
このように結婚式には自分たちの負担金以外にも、ゲストや両親が大きく関わってきます。中には両親からの援助とご祝儀で結婚式費用を全て賄った方もいれば自分たちの貯金だけで挙げた方も。
誰がいくら負担するのか結婚式が決まったら早めの段階で決めて、計画的に準備を進めておきましょう。
▼自己負担額ついて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
2 費用負担方法4つのパターン
第2章では、結婚式費用の負担方法について状況別に解説をします。
まずはどのような費用の負担方法があるのかみてみましょう。
1位…両家で折半(48.9%)
2位…共通貯金を使う(23.5%)
その他
・ゲスト人数割
・新郎側が多く支払う
・アイテム別に負担する
・ご祝儀だけで賄う など…
※ハナユメアンケートより
一般的には、結婚式の費用を両家で折半する方法とふたりで貯金をして支払う方法が多いです。
ふたりの収入差や現時点での貯金額、地域差による親族の考え方の違いによって、最適な負担方法が変わるからです。
自分たちはどの負担方法があっているのか、ふたりで話し合ってみましょう。
2-1 お互いが納得行く結婚式にしたいなら「両家で折半」
実際には丁度半分の額になるように分ける方法もあれば、地域による考え方や「新郎側が多く払うべき」というしきたりなどにより新郎:6割、新婦:4割というような分け方をする場合もあります。
「両家で折半」のメリット/デメリット
<メリット>
・両家で公平に分担できるためトラブルが起きにくく、両親にも納得してもらいやすい
<デメリット>
・ゲスト人数の差が大きいと不満が生まれる可能性がある
・料理の追加やドレスの購入など、どちらかの希望で費用が高くなる場合に不満が生まれる可能性がある
両家折半は納得するまで話し合うこと
- 両家折半は互いがいかに納得できるかが大事。
- 価値観を共有することが最高の結婚式の実現には不可欠。
- 自分がしたいこと、パートナーがしたいことを柔軟に取り入れましょう!
2-2 ゲスト数に大きな差がある場合は「ゲスト人数割」
新郎側40名/新婦側20名
総額300万の場合
新郎…200万円
ゲスト人数に大きな差があると、集まるご祝儀に大きな差が生まれるため 半分ずつ負担をしてしまうとゲスト人数が少ない方の費用負担が大きくなってしまうからです。
ゲスト人数割りのメリット/デメリット
<メリット>
・ご祝儀が少ない側の負担が軽減される
<デメリット>
・片方の希望で費用が上がる場合に、納得いかない可能性がある
人数によって個数が変わる部分を人数割にしてみる
- ゲストの人数差が大きい場合、一部だけ人数割にすることもできます。
- 計算は細かくなるが、公平な負担割合にしたい場合におすすめ!
2-3 両親の援助に頼らず「ふたりの共通貯金を使う」
コツコツふたりで共通の貯金をためていたり、それぞれの貯金額を出し合ったり。最近ではブライダルローンなども一般的になっているので「両親に負担をかけたくない」「援助金がもらえない」という方でも結婚式を挙げることができます。
新婦ゲスト20名
総額300万の場合
新郎新婦の共通預金…600万円
ふたりの共通貯金を使う メリット/デメリット
<メリット>
・両親に高額な費用負担をかけなくていい
・費用の負担割合を気にせず、自由なスタイルで結婚式の準備が進められる
<デメリット>
・貯金が十分でないと結婚式の内容を妥協しなければいけなくなるかも
二人貯金を使うなら、早めの計画が大事
- 見積もりが出れば、そこに向けどのように貯金するかといった計画立てが大切。
- 計画性がないと十分な資金を作れず、思い通りの結婚式が実現できないかもしれない。
- 「いつまで」に「どのくらい」用意するかを早めに把握しておきましょう!
2-4 お互いにやりたいことが違う場合は「アイテムごとに分担」
結婚式の演出や進行の内容でお互いの希望が違う場合、どうしても入れたい演出で使用するアイテムを言い出した本人が負担する方法ですが、結婚式はふたりで行うもの。
どちらかの希望だけを押し通した演出を「費用出すから好きにさせて!」というのはこれから家族を始めるふたりにとって最適とは言い難いからです。
今後、同じような場面に出くわした時のことも考え、ふたりの価値観を揃えるのがおすすめです。
ゲスト60名
総額300万の場合
新郎:やりたいことなし
新婦:お色直し…約30万
親族のお車代・宿泊費…約20万
新郎…125万円
新婦…125万+50万=175万円
<メリット>
・一般的に衣装代やヘアメイク代など新婦側にかかる費用が多く、こだわりも強い場合が多いため、新郎側の納得を得られやすい
・相手の負担額を気遣って叶えたいものを妥協する必要がない
<デメリット>
・結婚式後もモヤッとした気持ちが残る可能性が高い
・新婦側の負担が大きくなる場合が多い
何を分担するか、アイテムごとに判断する
- 結婚式のアイテムは思っている以上に多いので、一つずつ慎重に判断する。
- 共通しているアイテム、そうでないアイテムで分けて決めていきましょう!
次の章では「誰がいくら負担をするのか」把握し、パートナーや両親とスムーズに費用負担を決めるための手順をお伝えします。
3 【プランナー直伝】費用の負担割合をスムーズに決める5STEP
「どうやって話を切り出せばいいの?」
「何を聞いておけばいいの?」
3-1 集まるご祝儀額をシミュレーションする
実際にシミュレーションをしてみると、
「ご祝儀を計算してみると想像より多く集まることがわかり両親からの援助が必要なくなった」
「パートナーの友人が想像より少なく、ご祝儀額が大幅に少ないことがわかった」
という方がいるので、まずは結婚式当日に集まるであろうご祝儀額をできる限り明確に算出しておくことがとても重要です。
ここではプランナーが実際に使用しているシミュレーションデータを使い、リアルなご祝儀を算出する3ステップをお伝えします。
ゲスト構成 | ご祝儀額 |
親族 30名 | ご祝儀 210万円 |
親族 15名 上司 5名 友人 30名 | ご祝儀 185万円 |
3-2 結婚式に使えるお互いの貯金額を確認する
結婚式以外にも指輪購入や新婚旅行、さらに引っ越しをする方も多いので、「何にいくら使うのか」貯金の配分がとても重要になります。
これから先、出費が必要な場面を想像してみてください。
既に引っ越しを終えている方、結婚指輪にはこだわりたい方、ふたりの状況によってさまざまなシチュエーションが予想されるかと思います。
もし「これから先どんな出費があるかわからない!」という方は
3-3 実際に見積もりを出してもらう
「どんなプランやキャンペーンがあるか」を確認するだけだと後々費用が大きく変動し、予算を超えてしまうなんてことがあるかもしれません。
見積もりは最低でも3つの式場からもらうのがおすすめです。
3-4 ふたりで負担割合を決定する
3-5 必要があれば両親に結婚式の話をし、援助金のお願いをする
4 先輩花嫁はどう乗り越えた!?もっとも多いトラブルの解決事例
費用の負担方法はパートナーだけではなく、両親や親族、パートナーの両親まで関わることなので「もめずに費用負担を決めたい」「これから先の関係性を壊したくない」と思いますよね。
ここでは結婚式の費用負担にまつわる、実際のトラブル事例をもとに詳しい回避策を解説します。
4-1 価値観が合わず、折半することに不満がつのるケース
<お悩み>
折半のはずなのに旦那が勝手に商品を追加してしまい負担金額が増えていきそうで心配です…(Aさん : 26歳)
結婚式はしっかり行いたいけど今後の生活も考えて費用を気にしています。
節約できるところはしたいと思っていたのですが、新郎が「ゲストにケチってるなと思われたくない」と料理や演出、引き出物のランクなど次々と追加をした結果、当初の見積もりより80万ほど値上がりしてしまいました…。
折半する予定のため、好き勝手にランクアップやアイテム追加をされると私が支払う金額も大幅に増えてしまうのに…と少しモヤモヤしています。
<解決策>
お互いの価値観をあわせ、節約できるポイントをうまく取り入れましょう。
費用負担方法を簡単に変更するのではなく、折半をするために価値観をすり合わせましょう。
まずはAさんから正直な気持ちを話し、必要なものとそうでないもの、節約できる部分とそうでない部分を明確にしていきます。
ここでポイントなのは「費用負担方法は変えない」ということ。
例えばAさんが「好き勝手にランクアップしたんだから、増えた分の費用はあなたが多く支払ってね」と伝えてしまうとさらにトラブルが発展してしまう可能性があります。
安易に費用負担の割合で調整をしてしまうのではなく、
・ゲストが気にしていないもの
・ゲストが気にするもの
下図を参考に、節約できるかどうかを把握したうえで見積もりを見直し、ふたりとゲストにとって本当に重要なものに費用をかけていくのが最適です。
このトラブルの原因は、ランクアップやアイテム追加をお互いの合意なしに進めてしまっていること。結婚式はふたりのお金が関わるので、見積もりの変更が必要な場合は1つずつ話し合うことが大切ですよ!
4-2 親に援助金を頼みづらいケース
パートナーの両親は援助する方針でいるのですが、自分は両親からの援助を頼まないつもりでした。貯金もないし、どうしたらいいですか?(Bさん:29歳)
先日、「援助金はいくらもらえそうなの?」とパートナーから聞かれました。
<解決策>
どちらも親からの援助金をもらわずに、ふたりの予算で折半をおすすめします。
まずはパートナーに希望を伝え、ふたりの貯金とご祝儀を使って折半しようと伝えましょう。
両親から援助金を受け取らずに結婚式を開催できる方法はたくさんあります。きちんとパートナーに自分の考えを提案をしてみましょう。
最近は両親からの援助金をもらわずに結婚式をあげる方も多いので、無理に頼む必要はないかと思います。
結婚式はふたりが家族を始めるけじめの場。援助金ありきで考えるのではなく、先に実際の見積もりをきちんと確認し、どうしても必要な分だけ伝えるようにしましょう。
5 費用の分担方法を決める2つの心得
これまでお話ししてきたように結婚式の費用にはふたり以外に両親との関係性も大きく関わってきます。
5-1 結婚式がゴールではない。長い人生を見通してマネープランを設計する
むしろ、ふたりという関係を終え、家族を始める場、つまりスタート地点です。だからこそ結婚式だけではなく、長い人生を見通しマネープランを立てる必要があります。
・新居の購入も検討中の方
などそれぞれの事情に加え、見落としてしまいがちなポイント
・出費タイミング
などをプロの目線でシミュレーションし、お二人にとって最高の結婚式を提案致します。
5-2 価値観を理解し合うためによく話し合う
「あなたの方が多く稼いでるんだから、多く支払ってよ」
など分かり合えずにけんかにつながってしまうこともあります。
結婚式を通してふたりが費用に対する価値観や、家族に対する価値観を理解し合うことこそが大切です。