格安結婚式で最も信頼されるブランドになるためにキャンペーンをやめた理由

Contents

本質的に価値を還元できないキャンペーン
格安結婚式というレッテルに甘んじている
格安結婚式は信頼されるべきである
ゼロ婚が抱えている矛盾とは？
最も信頼されるリーズナブルウェディングへ

本質的に価値を還元できないキャンペーン

こんにちは、ゼロ婚を運営する株式会社スキナ代表の茂松です。

ゼロ婚は「お客様に本質的な価値を還元できないマーケティングキャンペーン」を辞めることにいたしました。

その理由は、私が創業以来約12年間ずっと感じ続けてきたジレンマにあります。

それは「婚礼業界においてお客様からのお問い合わせを頂くために本当にキャンペーンは必要なのか？」ということです。

例えば「今月中にご成約の方には10万円キャッシュバック！」や「10大特典プレゼント」などがそれに該当するのですが、そもそも次の月もその次の月も同じキャンペーンがずっと続いていることも多く、結婚式という初見のお客様が多い業界でしか通用しないマーケティング施策はお客様にとって価値があるとは到底思えないのです。

さらに、そもそも10万円もキャッシュバックできる商品というのは一体どうやって品質向上に努めているのか甚だ疑問が残りますし、10大特典といってもプロが中身をみれば本来はパッケージに入っているような付属品をわざわざ外してプレゼントと謳っているにすぎないものまで存在します。

そして、私たちも例に漏れずこういった施策を施さない限り集客で不利になるのではないかとずっと不安を抱えて採用し続けてきました。

しかし、ゼロ婚はこういった婚礼業界に携わる人間なら誰もが知っている本質的に価値のない表面的なキャンペーンやプレゼントでお客様を煽るような営業は辞めることにしました。

格安結婚式というレッテルに甘んじている

しかし、私はこういったキャンペーンを展開せざるを得ない理由も痛いほど理解しています。

それは、婚礼業界における最も大きなコストを占める「広告費」をいかにして効率化し利益を生み出すかに日夜頭を悩ましているマーケターの悩みにほかならないからです。

そして、最終的には表面上の「安さ」を売りにしてアピールするという手段を採用せざるを得ない状況から脱却できないのです。

私たち、格安結婚式マーケットにおいてサービスを提供するものが、どうせ「安さ」しか求められていないんだろうという諦めからその実態が生まれています。

つまり、自分たち自身も「どうせ格安結婚式でしょ？」というレッテルを貼ることで、そのレッテルに甘んじてお客様から信頼されることから目をそむけているのではないかと考えています。

格安結婚式は信頼されるべきである

残念ながら世の中には「とにかく価格を安くして品質は下げない」という都合の良い商品やサービスはなかなか実現できません。

しかし、だからと言って企業努力を怠るのではなく、格安結婚式業界のゲストひとりあたりの平均単価3～4万円の中で、いかに品質を高めるかに精進すべきだと考えます。

ところが、残念ながら表面的なキャンペーンなどのいわゆる安売りをすることでその努力を怠り、結果的に「格安結婚式は信頼できないけど安いなら仕方がないか・・・」というのが実情です。

逆に、格安結婚式が「安かろう悪かろう」というイメージから、価格に対して本当に質の高いものを提供しているという「信頼感」へと脱却していくには、「お客様にとって都合の悪いことであっても真実を伝える」という努力をしていく必要があります。

私たちは、格安結婚式の安売り競争を抜け出し、ゲストひとりあたりの平均単価3～4万円で相対的に価値の高い結婚式を「リーズナブルウェディング」と名付けて提供していくことを決断しました。

ゼロ婚が抱えている矛盾とは？

「リーズナブルウェディング」をお客様に信頼していただくためには、ゼロ婚が抱える矛盾を解消する必要があります。

それは、集客でのスタンスと営業＆プランニングのスタンスのギャップです。

これまでのゼロ婚の集客は、とにかく表面的な安さ、またはそのイメージを全面的に押し出すことでお客様からのお問い合わせを頂いていました。

しかし、実際の営業からプランニングにおいては、お客様に都合の悪い情報でもしっかりと向き合ってお伝えし、業界の慣習である強引な即決営業や契約後の単価アップといったお客様の無知を利用するようなやり方は全て否定してきました。

さらに、表面的な安さだけなら、打合せを担当したプランナーが当日結婚式にアテンドせずに、アルバイトさんなどにお任せすれば安くすることは可能ですし、プランニングの工数を減らす為に演出やBGMなどを定型フォーマットにして効率化を図れば、より人件費を削減して安くすることも可能ですが、採用してきませんでした。

いかに格安結婚式であったとしても、あくまで結婚式という機会はふたりが「家族をはじめる場」としての意義を全うできる場であるべきという考えから、そのように取り組んできました。

しかし、これらの真実をすべて集客段階で語ることは安さだけの競争に負けてしまうのではないかという不安から安易に従来型のキャンペーンを展開してきました。

そして、ゼロ婚はこの矛盾を解消することにしました。